術技紹介
円空流では本傅である棒術を主体として、次の術技を指導しています。
腰切り棒術(金剛杖)、長棒術(六尺・錫杖)、骨指術(十手・短棒)、骨指術兵傅早縄搦み術、抜刀術、柔・護身の手が伝えられており、その他に、三代操次朗博伸が笠 悟老師より指導を受けた太極拳の雲手を改良した聴剄を鍛える雲手拳と名付けた推手を指導しています。
● 腰切り棒術
円空流の本傅である腰切り棒術は、基は金剛杖の術技であり、身を守る武器として使用され発展したものです。
棒の長さは三尺~三尺2寸程度で太さ八分から九分であり、剣より短いもので、他流で見られる半棒術は六尺棒術から発展したもので、腰切り棒術とは根本が違っているのはその為である。
技の構成は、初学表手合にて棒対棒や棒対剣、の基本攻防を学び、中傅裏手合にて入身技を学びます。
奥傅手解きにて、座技・応用を身につけることになります。
動画 円空流柔術 腰切棒術 伏せ流し. kosikiri art of stick fightingHusenagasi”
● 長棒術
一般的に言われている六尺棒術ではなく、五尺から六尺二寸までの長さの物を使用した術技です。
長棒術は扱い方によっては薙刀、長巻への応用が可能となるよう、技の構成ができており、叩く・突く・シバク・薙ぐ・払う・撥ね・扱く・龍尾の攻撃の基本があり、それらがすべて共通に使えるように工夫されています。
動画 常陸之国伝承円空流柔術”長(なが)棒術” Long art of stick fighting
● 骨指術
骨指術は、短棒術とも予備十手術が基本となっており、長さ一尺二寸程度の短棒で、握り手部分に巻きを施し、更に下部には手溜まり部を設けたものを使用しています。
対短刀や刀剣を対象に技が構成されていますが、あくまで護身であり、相手を傷つけることをせずに相手の動きを制することを目的としている。
動画 円空流柔術 骨指術 架け橋 Art of bone finger, bridge
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● 骨指術併傅早縄術
早縄術は骨指術に併傅されている術技で、当流では早縄絡み術というのが正式な呼び名であります。
本縄とは違い、相手の動きを制して取り押さえ『連行』することを目的としています。
特徴としては決して『結び目』を作らず<搦み取る>事とし、引手を離せば自然と縄が緩み外すことが出来るのである。
武道雑誌『秘伝』2013年5月号(BABジャパン社発行マガジン)に早縄が掲載された。
● 抜刀術
円空流ではわずかですが、剣術が伝承されています。
抜刀術を含め腰切り棒術や長棒術での剣の扱い方を学ぶために存在し、明治初期に天狗党討伐に於いて二本松剣士が常陸太田郷(常陸太田市)に在留された時に伝えられたという剣技を加味し、編纂されたもので、抜刀、抜刀組立ち、があります。
(天狗党事件における二本松剣士在留については常陸太田市編纂史に記載されている)
● 柔術・護身の手
円空流では、腰切り棒術の動きが柔術そのものであり、基本となっています。
身体の移動を作るために座技から始め、立ち技へと移行し、体幹を鍛えます。
護身の手は、第二代によって昭和20年代の逮捕術の一部が新たに加わりました。
● 雲手拳
雲手拳は、關山操次郎博伸が笠 悟老師より指導を受けた太極拳の雲手に攻撃面を特化したもので、雲手に太極拳における化勁、纏絲勁を用いることで聴勁が身に付き守即攻が可能となります。
雲手拳の名前について、關山操次郎博伸があえて雲手からの攻防に名前をつけたものであり、中国拳法の中にその名称はありませんし、太極拳の中にも存在はしません。
雲手拳は、關山操次郎博伸が作った造語であることを此処に記させていただきます。
動画 円空流における中国拳法
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