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肘は柔らかく張らず、膝は柔らかく前に沈める。
膝を鍛える・・・・???。何のことだ?
空手をやっている方のように膝にビール瓶で打つ、膝蹴りで鍛えるなどと思っている方もいいのではないでしょうか。
そうですよね、膝を鍛えるというのは『膝の筋肉を柔らかく強くすること』を指すのですが、分かりづらいですよね。
例えば、右足を前にした右前の構えをとったとします。
あなたはどのように前に進みますか?体の重心は真ん中においたまま後ろ足で軽く蹴り、重心を前に移動させ前足で蹴り前に進む、・・・普通の人はこれの繰り返しだと思います。
しかし、武道を行っている諸氏は当然ですが違いますよね!!!
まさか、最初から『行くぞ』と構え、上半身を前に動かし重心を移動させてから行う、見え見えの動きは誰もしていないと思いますが。
殆どと言ってよいほど経験者は上半身はほとんど動かさず、重心を前足に分からないように移動させる、という高等テクニックをしているはずです。
そうなんです、この高等テクニックが膝の沈みなんです。
軽く膝を前に進めながら膝を落とすことで重心の移動がスムーズにでき、前に倒れるかのようになり自然と後ろ足が前に出る、これが武道の動きです。
例=右前足で蹴るのではなく、右前足の沈みから膝の伸展による送りだしから行う身体の対転(ナンバの動き=開)で足を入れ替え左前になる。
これが一連の動きなんですが、どうでしょう?前回にも一度同じ内容で紹介しています。
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足の動きについては、『水鳥の足』、『車輪の足』、『にじり足』、『膝落』、『あゆみ足』等と呼ばれる、間を詰める運足法があります。
流派によって呼び名は変わるのですが、上半身をほとんど動かさず(動いているが動きを見せない)に移動させるというテクニックです。
『柳の真詰』、『瞬き二間』、『縮地』等と呼ばれていますのでご存知のかたも居ると思います。
私が若い時に習った太極拳では『車輪の足』なる動きを教わりましたが、日本の古武道の動きの浮足や摺り足とは対比の動きになるので抵抗はありましたね。
ただ、車輪の足は靴文化が作った動きとしか考えていませんでしたが、実はこの動きは蹴りを出す時にスムーズに出せる特徴があります。
それは太極拳の動画を見ていただければわかりますが、必ず膝を上げると同時に踵を太ももに軽く当てるような動きをしてからつま先を前に送り出すというものです。
上半身を上下させないで足を巧みに動かすのですから動きは軽やかに見えますが。実は大変なエネルギーを消費するんです。
この動きは太極拳ばかりではなく、中国歌劇などでも足で表現をしています。
でも、下半身はみっちり鍛えられますし、体軸も鍛えられ、柔らかく、強い膝を鍛えるのにはもってこいなんです。
日本古武道の見えない足と対比なのですから、本当に困ったんですね、でも今では宝物です。(((笑)))
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