勇気ある行為で命を、悲しい事です。

 

連日、新幹線での死傷事件がTVで取り上げられています。

勇気ある行動でしたが、残念なことに犯人から振り下ろされた鉈によって、尊い若い命が奪われてしまったのです。

このような事件に、私たちはどのように立ち向かったらよいのでしょう。

武道家ならば立ち向かうのは当然、と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

果たして、狭い新幹線の車内の中でも、普段稽古している広い道場のように動けるよ、と思っている方は100人中何人いるでしょうか。

 

狭い座席間、後ろにも前にも逃げ惑う乗車客の中で、蹴りこんだり、パンチを当てたりすることが容易だと考えですか?、相手の両手にはナイフと鉈があるのです。

亡くなられた方は、相手ともつれ合った時に首に鉈が振り下ろされてしまい、それが致命傷になってしまったと云われています。

小さなお子様や赤ちゃん、そしてその母親たちなど多くの方を助けてとの事だったようです。

 

数年前になりますが、東京駅で万引き犯を追いかけ、捕まえた瞬間に振り向かれナイフで刺されて死亡してしまった、と云う事件がありました。

勇気ある行動が、武器を持っている犯人に逆襲されてしまったのです。

 

また、空港で別れ話で女性が『助けて~!』と叫んだことを受け、空手を修行していた男性が女性救助のために女性の彼氏に立ち向かい蹴りを入れたところ、彼氏が死んでしまったという事件もありました。

男性は過剰防衛として警察に逮捕されてしまいましたが、このように人を助けるというのは難しいものがたくさんあるのです。

 

貴方だったらどう動く?

雑踏の中での攻防ほど難しいものはありません。

一人であれば自由に立ち振ることが出来るのですが、周りには他の乗客の方がいますので相手の武器で傷つけてはいけない、と思ってしまうのです。

そして、地の不利が災いするため自分が思うように動けない、というジレンマに陥る場合もあるでしょう。

 

「俺だったら、相手の腕を持った瞬間に前蹴りだな」とか、「前に引き倒す」だとか、「顔面や腹部にパンチだな」とか、考えの方もいるでしょう。

投げ技は・・・・どうでしょう?、もしかしたら狭い室内空間ですので、すぐ後ろには乗客がいるかもしれませんね。

 

等々、いざと云う時のために(あってはならない事ですが)シュミレーションしてみてはいかがでしょう。

自分の身幅を小さくすることはもちろんですが武道で言われることで、『後ろからは絶対につかむな』、『後ろに回ったら突き倒せ』、『重い得物を持っている時には振り下ろしたときに入れ』、『軽い得物を持っている時には振り上げたときに入れ』、『押せば、引けば押せ』等々、タイミングの図り方は其々ありますよね。

 

これらは、武道を習っている人であれば当たり前のことですが、この当たり前の動作が、突然、今回の様な事件があなたの前に現れた時に出来るかどうか、難しいと思います。

 

私たちが出来ることは、小さい事ですがこのような悲しい事件がなくなるよう、また抑制できるよう日々、技の研鑽と共に心の育成をして行くことだと思っています。